「外から来たお客様」ではなく「村の一員」として。上野村の人々との関係づくりに重点をおいて活動した2013年度。

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2011年、12年は、私たちが企画・実行したモデルツアーを通して、村の普段の暮らしをよそから来た若者が楽しんでいることと、その様子を見て喜ぶ村の人々を見て、手ごたえを感じることができました。

しかし、旅おこしをコンセプトとしたモデルツアーの企画と実行を、学生達だけで担っていくのには限界があります。そこで、村が主体で旅おこしを行える環境作りを目標に置き、2013年度は活動をしました。

学生が企画を持ち込むだけでなく、村の方が元々取り組んでおられるプロジェクトに積極的に参加させていただき、「外から来たお客様」ではなく「村の一員」として迎え入れてもらえるような信頼関係づくりを目指しました。

第三回上野村ヒルクライムレース

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2013年10月20日に行われた「上野村ヒルクライム」という自転車レースの大会に、実行委員会の一員としてお手伝いをさせていただきました。

上野村ヒルクライムは、2011年から行われており、上野村のありのままの自然を楽しみながらレースに臨めるため、ヒルクライムレース上級者のみならず、初心者にも非常に人気を集めている大会です。※2015年は、コース上に架かる橋が崩落したため中止となり、2016年度もコースの都合上、開催の目処は立っていません。

私たちは、ヒルクライム開催前日からの準備のために上野村入りし、レース当日は選手のエントリー受付、コース警備、選手への味噌汁配布、しいたけフランク・プラムジュースの販売などのお手伝いをさせていたただきました。

それぞれのお手伝いを通して、上野村食品生活改善委員会の方々をはじめ、上野村の様々な地域住民の方々と新たに交流を持つことが出来ました。

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白井集落の方々がおもてなしをする「十石市」

上野村には12ヶ所の集落があり、そのうちの一つに、特別な観光資源もなく、観光地への通り道にもなっていない白井集落があります。そんな、人が立ち寄らないような場所で暮らしている方々が、村の外からやってくるお客様をおもてなししたいという強い思いから、毎年11月に「十石市」を開催しています。

11月の毎週土曜、日曜、祝日に開催され、地元ならではの野菜や惣菜、おやつなどを販売しています。白井宿の中では、郷土料理のいも串や煮物などが提供され、囲炉裏を囲みながらゆったりと過ごすことができます。

そんな十石市をお手伝いするために、事前に学生たちでPRのためのチラシを作りを行い、当日はそのチラシを観光で訪れた人に渡しながら、十石市で行われていることの説明をしました。訪れていただいた方からは、「こんな場所にこんないいのがあることは知らなかった」などという驚き声を多く聞くことができました。

東京から上野村魅力をPR

東京からも、上野村の魅力を発信しようと、東京神田で行われている地域のイベントである「神田縁起市」に出店をしました。

当初、村の方と共同で郷土料理のいも串を提供する予定でしたが、夏場で傷みやすいため人様に提供できないという理由で中止となってしまいましたが、代わりに上野村で作られているプラムジュースの販売とPR用のポスターの展示を行いました。

参照:上野村農業協同組合 公式サイト|ジュース

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また、都内の学生や明治大学生に、私たちの活動内容や上野村について知ってもらうために、明治大学で毎年行われている学園祭に参加しました。

会場の壁や窓には、ポスターや写真を貼り、学生が編集した動画を流しました。来場していただいた方々との会話を通して、上野村の魅力を伝えることができました。

村の人々との交流を深めるための食事会

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2013年12月1日に、前述の「十石市」の会場でもあった白井宿にて、村の方々を交えたお食事会を行いました。「村の人との交流をより一層深めたい」「いつもお世話になっているため、その恩返しをしたい」そんな思いから開催された食事会には、白井集落の住民8名の方に来ていただきました。

いつも美味しい村の食事を振る舞って頂くので、今回は学生も料理を作り、お互いが普段食べない料理を振る舞い合うことになりました。上野村の郷土料理であるおっきりこみは、中に入れるうどんを打つところから村の方に教わりました。

明大生からは、上野村とは別のチームが、宮城県名取市閖上で活動していることもあり、その地域の名物で閖上たこ焼きを振る舞いました。

参照:閖上たこやきの再現イベントを実施。「さいかい市場さ行ぐすぺ! 閖上のたこ焼きこせでみねすか?」

会場の白井宿には、座るスペースがないほどの人が集まり、大変にぎやかな食事会となりました。なかには泣いて喜んでくださった方もいらっしゃり、開催して良かったと実感できる企画となりました。

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最後に

旅おこしは、地元の人が元々あった地域の魅力を再認識し、自信を持ってその魅力をもとにした村おこしを行うことを目指しています。そのためには、旅おこしというコンセプトのもとに活動を行う私たち自身が、地元の方々から信頼される関係づくりをして、認知していただかなくてはなりません。

2013年度は、積極的に学生が村に出入りし、信頼関係づくりの充実をはかることができたのではないでしょうか。

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